ご注意!仮面高血圧

HOME>現在のページ


ご注意!仮面高血圧

診察室で測った血圧が正常であれば、”白分は高血圧ではない”と安心する人も多いでしょう。しかし最近、診察室での血圧は正常でも、ふだんの生活では高血圧になる、「仮面高血圧」の存在が明らかになってきたのです。

仮面高血圧
診察室では正常血圧なのにふだんの生活では高血圧になる
●正常血圧という仮面をつけた高血圧
診察室で測った血圧が正常な人でも、日常生活において高血圧が認められることがあります。これを”正常血圧という仮面をつけた高血圧”という意味で、「仮面高血圧」と呼んでいます。
仮面高血圧が注目されるようになったのには、家庭用血圧計の普及が関係しています。
かつて高血圧は、診察室で測る「外来血圧」だけで診断されていました。しかし、家庭用血圧計の普及が進むにつれて、”診察室では正常血圧だったのに、家庭で測ってみたら高かった”というケースも多いことがわかってきたのです。
また、携帯型の血圧計を使って、24時間の血圧の測定が行われるようになったことも、仮面高血圧の存在を明らかにするのに貢献しました。

●「白衣高血圧」との違い
仮面高血圧のほかに、外来血圧と家庭血圧に差がある例として「白衣高血圧」があげられます。白衣高血圧とは、”日常生活では正常血圧なのに、診察室だと緊 張して血圧が高くなること”をいいますが、最近の研究により、積極的に治療をしなくてもさほど心配のないことがわかっています。
一方、仮面高血圧は「心肥大」や「腎障害」などの臓器障害が進行しやすいことがわかっており、適切な治療が必要です。

仮面高血圧はなぜ怖い
気づかないうちに心肥大などが進む危険性がある
●一見治療がうまくいっているようにも
仮面高血圧は、すでに高血圧の治療を受けている人にもみられます。
外来血圧が高ければ、医師は薬を追加するなどの対処ができます。しかし、仮面高血圧では治療がうまくいっているようにみえるため、気づかないまま放置され て、心肥大などの臓器障害が進んでしまいます。その結果、脳卒中や心筋梗塞を起こしやすくなるのです。
また、心肥大や腎障害が進行して初めて、仮面高血圧に気づくことも少なくありません。

●健康だと思っている人も仮面高血圧に
健康診断で血圧が正常だといわれている人にも、仮面高血圧は見つかります。特に、ヘビースモーカーや、仕事が多忙でストレスの多い人などに多くみられます。
例えばヘビースモーカーの場合、喫煙中は血圧が上がりますが、診察室で血圧を測るときは喫煙していないため、一時的に血圧が下がります。ところが、ふだんの生活に戻って喫煙することで、再び血圧が上がってしまうのです。

仮面高血圧を見つける
●まずは家庭血圧を測り、疑わしい時は24時間の血圧を
仮面高血圧を発見するための第一歩は、家庭での血圧を測ってみることです。
血圧計は上腕で測るものを使い、朝と夜の2回測定します。入浴や飲酒をすると一時的に血圧が下がり、本来の血圧がわかりにくくなるため、その前に測りま す。測定法はいろいろですが、2分ほど間隔を空けて2度測定し、2度目の値を記録することをお勧めします。多くの場合、2度目のほうが緊張が解けて低い値 になります。

●仮面高血圧の診断のために
専門の医療機関では、携帯型の血圧計を使った検査も行われます。これは、1日24時間の血圧の変動を記録して、仮面高血圧が隠れていないかを調べる検査です。

仮面高血圧が疑われる人
ヘビースモーカー
たばこを吸うと血圧が上がるが、医療機関では喫煙できない場合が多いため、ふだんより血圧が下がっている可能性が高い。

仕事に追われている人、ストレスの多い人
診察を待っている間や、診察室で、仕事やストレスから解放されてリラックスして、ふだんより血圧が下がることがある。

心肥大や腎障害のある人
心肥大や腎障害(たんぱく尿)があると指摘されているものの、診察室で測っても特に血圧が高くないという場合には、仮面高血圧の可能性がある。

家庭血圧を測るポイントは?
正しい血圧の測り方
家庭で血圧を測るときは、朝と晩に測るようにする。血圧は2度測り、2度目の値を記録するとよい。上腕にカフを巻くタイプの血圧計を使用すると、外来での測定値との誤差が小さくてすむ。
・カフは肌にじかに巻く。ワイシャツのような薄手の服であれば、上から巻いてもよい。指が1本入る程度にきつめに巻く。
・カフと心臓の位置が同じ高さになるようにする。タオルなどを置いて調整するとよい。
・安定した血圧を測るため、2分くらい前から、落ち着いてリラックスして過ごすようにする。
・体の力を抜き、指は軽く曲げておく。

●手首や指で測るタイプは誤差が出やすいのはなぜ?
血管は手首や指など、末梢へ行くほど細くなるため、上腕で測る血圧よりも低くなりがちです。また、手首で測るタイプは、周囲の骨や腱の影響を受けやすいた め、正確に測れないこともあります。外来血圧と比較するためにも、上腕で測るタイプをお勧めします。

●血圧は何回測ってもよい?
1日に測る回数は2回が適当です。血圧は常に変動しているため、測定回数が多くなると、毎回値が違うことで不安になる人がいます。そして、その不安から血 圧が上がり、上がった血圧を見てさらに不安になる、という悪循環に陥ってしまいます。1日に測る回数は2回と決めて、何回も繰り返し測るのは控えましょ う。